一昨日、満を持してα7Ⅲを買ってきたわけですが、ミラーレスのフルサイズはどのようなものかワクワクして何枚か写真を撮りました。
初めてミラーレスのフルサイズを買ったものとしでのファーストインプレッションを述べておきたいと思います。
小さ!レンズの口径も細!
フルサイズの質感、量感は、僕にとってD750が基準です。
フルサイズが撮れるカメラは、レンズの口径も馬鹿でかく、本体の大きさも35mm撮像素子とミラーを納めるためにそれなりの大きさが必要で、だからこそずっしりとしている。
その大きさ、重さが良い写真を保証しているといってもいい。
そんな感覚を待っています。
そういう人間からすれば、ミラーレスフルサイズというものを初めて触ったとき、「こんなんで、あの豊かな質感のフルサイズならではの写真が撮れるの⁉︎」と思うほど、小さくて軽いのです。
おまけに、レンズの口径もちいさい。
心配になるほどでした。
ちなみに、D750はこちら。
フォーカス速っ!
一番楽しみだった、AF性能。
これはもう文句なしの速さ、正確さ。
とくに動画モードにしたとき、遠くや近くに交互にレンズを振って見たのですご、ほぼ一瞬でピタッと合わせてきます。
AFが弱いと酷評されていたGH5 ですが、私は「それほどでもない!そんなに待たされて困るというようなことはない」と反論してきました。
速いとは言えないけど、よく言われるほど遅くはありません。
「普通」の速さのAFでした。
その「普通」からすると明らかに速いです。
これには感動しました。
動画からの静止画切り出しが簡単!
フルサイズの4k画質30p(1秒間に30枚)で動画を撮ることができ、それをカメラ上で再生させながら、1枚ずつめくっていきながら、必要なコマを4k静止画としてから出すことができます。
これが簡単で速い。
画面上にコントローラーが現れるので、それを押してコマ送り、コマ戻しをして狙って瞬間を見つけ、ボタン一発で書き出し。
スムーズで素晴らしい。
GH5 の4kフォト、6kフォトと比較するのはさすがに酷と言えるでしょう。
これらは静止画をつないで動画にしているものので、動画に見えてもともとは静止画。
一般的な動画からの切り出しに比べてさらに緻密な静止画が切り出せるものです。
それに比べて一般的なムービーの方は、スムーズに見せるために動くときの残像みたいなものをあえて残します。「ブラー」といいます。
そのことで、人間の目にはスムーズに見えるのです。
3DCGアニメを作るときには、滑らかな動きに見えるようにわざとブラーを使って残像を次のコマにつないでいくほどです。
だから一時停止すると、動きが速いものは残像が見えて、ブレているように見えるんです。
それが動画の仕様だから仕方ないですね。
「止め」のある緻密な静止画を得やすいGH5 ですが、α7Ⅲのアドバンテージはあります。
それは、α7Ⅲでは、「フルサイズ画質の静止画」が切り出せることです。
GH5 の静止画切り出しは800万画素(6kフォトだと1800万画素)なんです。
しかしα7Ⅲではうまく切り出せた静止画は2400万画素あるわけです。
動きがさほど激しいものでなければ、フルサイズで撮った1秒間30枚の4k画像から一枚の絵をきりだせるα7Ⅲの静止画切り出しにアドバンテージがあるということですね。
もともとAF性能もいいので、動き回るものでもGH5 に比べてフォーカスは合いやすいと思います。
この点、別に検証したいです。
4kフォトについての詳しい記事はこちら
やたらと軽いわけでもない
軽い!小さい!とよく言われていました。
これを買ってから、何処へでも持って出かけるようになりました!というレビューをよく見かけますが、「そこまででもないな」というのが印象です。
レンズをつけたらそれなり重さはありますよ。
片手で振り回せるほどの軽さではありません。
ただし、フルサイズの画質を得るためには、これまでかなりの装備をして出かけてましたから、それから比べるとGH5 並みの重さと大きさでフルサイズの画質が撮れるのはいいですね。
D750を持っていたからこそ軽さを感じますが、初めて買う人が「軽!」と思うかどうかはわかりません。
本当は、ケーシーとか、ピーター・マッキノンみたいに、ストラップもつけずにブンブン振り回しながら撮りたいんですけどね。
まあ、やろうと思えばできます。
D750では、絶対出来ませんでした。
D750の方が緻密?
D750の時は、初めてフリーサイズの画質を見た、という感動でしょうか、写真を見てびっくりした覚えがあります。
D750の画質が私の中での標準になってしまいました。
だからでしょうか。A7Ⅲで撮影してみると,D750の写真の方が緻密な感じがするんですよね。
でも,並べてみると・・・
比べてみると,変わらないですね。どちらもいいですね。
最初の印象を超えるのはなかなか難しいものです。
シャッター音がちょっと・・・・
気になるシャッター音。
ミラーレスはミラーが跳ね上がって戻るときの「カッシャーン」という音がしません。
ミラーがないから。
でも、以前はその音を作ってたようですがどうなんでしょうか。
α7Ⅲでは、サイレントシャッター機能で音が消せるようになっているので、つまり音を作っているというわけでしょうね。
その音が何かちょっとあっけないんですよね。
「カッシャーン」という音は、ミラーが跳ね上がる音と、戻ってくる音の二つでできているんです。
ところが、α7Ⅲのシャッター音は
「カシャ・・・」
え?行ったの、ちゃんと戻ってきた?
という感じの中途半端な音なんですね。心配感が残るような。
どうせ作るなら、ちゃんとあの一眼レフ独特の余韻まで作ればいいのに。
まあ、これはGH5 にも言えることなので、慣れましょうかね。
スロットの順番がおかしい
いや、これは慣れないでしょう。
D750も、GH5 も、上がスロット1なんですよ。
ずっと上が1.下が2だったんですよ。
というより、1,2の順番性って、下→上という方向ってあります?一般的には上→下じゃないですか?
おまけに、SDカードも裏表逆。向こう向けて入れるんですよ。
これ、YouTuberにも同じこと言ってる人がいました。
SDカード一枚だけ入れるときには下のスロットに入れる・・・
どう考えても、私のこれまで行きてきた歴史の中にない行動ですね。
まとめ
いろいろ書いてきましたが、あれほど評判がいいカメラなのに、けっこうネガティブな印象もありました。どうして?
それはやはりD750がわたしの基準になっているからということなのでしょう。
私の中のフルサイズは、D750の質感が基準。
後から出てくるカメラは、当然それを超えてなきゃダメ、という高いハードルが心の中にできているんですね。
実際には、D750よりかなりいいはずですが、「初恋の相手の素晴らしさが忘れられない効果」みたいなものがD750の印象を押し上げているんじゃないかと思います。
せっかく来てくれたα7Ⅲに申し訳ないですが、はやくその真価を私に見せてくれる日がくることを心待ちにしています。